大切な約束は守られなかった。 ~結城友奈は勇者である~感想(勇者の章第1話)

(2017/11/26 追記)
総集編が挟まった関係もあり、勇者の章第1話を2期8話ととらえるか2期7話ととらえるかという問題があるみたいなので、今後は公式に準じて勇者の章第○話という表記にしたいと思う。この記事は2期8話=勇者の章第1話として書かれるので注意。

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遂に勇者の章が始まった。
鷲尾須美の章(1~6話)は劇場版3部作で先行上映していたものを既に見ていたので、1期の総集編(7話)を経て、ここからが本当の意味での新作になる。

結城友奈は勇者であるとは?

ここに辿り着くような人には既知の事実だと思うが、一応復習がてら「結城友奈は勇者である」について簡単に振り返ってみよう。

「結城友奈は勇者である」はアダルトゲームブランド『みなとそふと』のシナリオライター・タカヒロによる『タカヒロIVプロジェクト』を構成する「勇者である」シリーズの作品である。

狭義にはオリジナルアニメである「結城友奈は勇者である~結城友奈の章~」(1期)およびその続編である「結城友奈は勇者である~勇者の章~」(2期8話~)を指すと思われるが、広義には劇場版の先行上映を経てTV放送(2期1話~6話)されたノベル「鷲尾須美の章」を含む場合や、外伝作品である「乃木若葉は勇者である」等を含む「勇者である」シリーズの代名詞として使われる場合もあるようだ。

「勇者である」シリーズは、人類を突如襲った災厄から神々の力によって守られた四国を舞台に、四国を襲うバーテックスと対抗するために選ばれた少女達の戦いを描いた作品である。

鷲尾須美の章を知るのが遅すぎた。。

「鷲尾須美の章」の存在は劇場版で初めて知ったが、元々は鷲尾須美の章が先行して連載を開始していたらしい。1期のTV放送中に原作が完結することで、微妙に世界観の異なる二つの物語を収束させるという面白い構成だったようだ。

この点は完全に乗り遅れた感が否めない。時間よ巻戻れ。。!!

---以下2期8話他、勇者シリーズのネタバレあり---
















――――いるはずの人がいない。

忘れないとあれだけ強く約束した人の事を忘れていたのは、友奈自身にとっては結構ショックな事ではないだろうか。

1期で東郷さんが暴走した理由は、なによりも戦いを続ければ友奈に自分のことを忘れられるかもしれないという恐怖だったように思う。

自身が大切な記憶を失っている事を知り
「自分の涙の意味がわからないの!」と叫ぶ東郷さん
結城友奈は勇者である1期12話 (C)2014 Project 2H 

大切な存在の記憶を失ってしまった東郷さんにとっては、友奈が東郷さんの事を忘れてしまう事は現実感をもった可能性であり、そうなる前に永遠に続く戦いの連鎖を人類滅亡という形で終わらせようとした。

人類滅亡なんて大げさな、とも放送当時は言われていたが、鷲尾須美の章の最終話(2期6話)の悲劇的な結末を見届けた後では、永劫に続く勇者システムの在り方そのものが哀しみを生むという点は同意する部分もある。

「鷲尾須美の章」は懸命に使命と向き合い続けた
少女達の覚悟をあざ笑うかのような無残な結末を迎えた。
結城友奈は勇者である2期6話 (C)2017 Project 2H

暴走した東郷さんに対して友奈は「東郷さんの事を私は絶対に忘れない」と何度も力強く反芻することで、東郷さんの心を開くことに成功したが、今回の事態により結果的に友奈はその約束を違えた事になる。

結城友奈はまさに勇者はかくあるべきという前向きな精神の持ち主だが、こと東郷さんの事になると精神的に追い詰められやすい面がある。1期でも、東郷さんが苦しんでいる時に支えになれなかった事を悔い、変身が出来なくなるほど精神が不安定になった事があった。(作品全体を通して、二人の関係は勇者部のメンバーの中でも特別なものとして描かれている)

友奈と東郷さんは今回の事態についてどう向き合っていくのだろうか。。

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うーん、もうちょっと気を抜いて書くつもりだったのだが結局それなりの記事になってしまった。反省せねば。。

色々書いたが要するに、

この文章を書いてる人はこういう作品が大好きです!!

終わり。

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